カイアポの芋について

カイアポとは、ブラジルのアマゾン地方に住む原住民であるカイアポインディアン(caiapo indian)のことです。現在、アマゾン川へ流れ込むシングー川(Xingu River)周辺の保護区で約12,000人が暮らしています。彼らの住む保護区があるシングー国立公園(Xingu National Park)では、近年自然破壊などの影響で環境が悪化していることから、カイアポインディアンも率先して環境保護活動に立ち上がっています。

 

さて、カイアポの芋とは、カイアポインディアンの間で何百年もの間伝えられてきた白甘藷のことを言います。別名、シモン芋とも言われます。

 

カイアポの芋は、サツマイモと同様ヒルガオ科に属する多年草の植物で根の部分が食用にされます。そもそも、食用として甘藷(イモ類)と人類のかかわりは長く、食用としてのバランスに優れ、人間にとって大切な位置を占めてきました。中でも特に白甘藷と呼ばれるものは、生活の中で珍重されてきました。

 

カイアポの芋は、多くのイモ類と同じく、南米大陸が原産地です。イモ類の歴史は、遥か1万2千年も前のこと、地球が氷河期から温暖な太陽の光に恵まれ、現在の環境に近い時代に入ってきた頃に遡ります。

 

当時の地形は現在と異なり、北極海に近い現在のベーリング海は陸続きになっていました。その陸続きのルートを伝って、現在のアジア大陸に住んでいた人たちが南方を目指し、移動したと考えられています。それがインディオの祖先と言われており、インディオの顔形や体型がアジア人に似ているのはそのためであると言われています。

 

その後、彼らは、マヤ、アステカなどと並び、高度な科学的知識を有し、世界文明の中でも様々な学者が注目する文明の一つであるインカ文明を生み出します。インカ帝国が築かれたアンデス山脈は、生活環境としては大変厳しい自然の中にありました。こうした中で生きていくための貴重な栄養素が甘藷類でした。とくに、文字通り表面の皮が白く、白甘藷と呼ばれていたものには、貴重な芋として大切に受け継がれてきました。

 

栽培方法も他のイモ類とは、少し異なっており、毎年違った土地で栽培されることが繰りかえされています。連作が効きません。それはなぜなら地中の養分を残らず吸収して育つからです。少なくとも5年以上畑を休めなければ、土地の地力が回復しないと言われています。

 

そもそもイモ類には、大変豊富なカリウム、ビタミン、各種ミネラル、食物繊維などがバランスよく含まれていますが、イモ類の中でもカイアポの芋にはカリウムがサツマイモの4倍も含まれています。その他にもビタミンB群、C、E、葉酸、ナイアシン、パントテン酸など幅広い成分を含んでいます。また、CAFと名づけられた酸可溶性糖たんぱく質が含まれていることが発表されています。

 

カイアポの芋はブラジル原産のものですが、日本に伝えられて、日本で栽培することが可能となりました。

 

カイアポの芋に関しては、ウィーン大学はじめ日本の研究機関など、多くの国内外の研究機関で、研究がなされ、各種データが発表されています。それらの報告によるとカイアポの芋には今後もますます期待ができることでしょう。